日本の科学技術研究成果と民間企業のノウハウで途上国の課題を解決する ~SATREPSプロジェクト成果を活用したSDGsビジネス化支援プログラムの実施を支援~

 

SHIPでは2018年度と2019年度の2年間にわたり、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催の「SATREPSプロジェクト成果を活用したSDGsビジネス化支援プログラム」の実施を支援してきました。

SATREPSScience and Technology Research Partnership for Sustainable Development)というのは、「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム」の略称で、2008年からJSTが国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)と独立行政法人国際協力機構(JICA) と共同で実施している、日本と開発途上国の国際科学技術協力強化プログラムです。

日本と途上国の研究者が共同で実施する、地球規模課題を解決するための科学技術プロジェクトに対して年間1億円程度の資金を3~5年間拠出し、これまでに、環境・エネルギー、生物資源、防災、感染症の分野で、約50の国で150を超えるプロジェクトが実施されてきました。

SATREPSでは、研究成果を社会実装することが重視されていますが、これを強化するために、「SATREPSプロジェクト成果を活用したSDGsビジネス化支援プログラム」が実施されました。具体的には、日本企業と連携して研究成果のビジネス化を図ることに手を挙げた研究者のプロジェクトについて、参加企業を募ってマッチングをした後、約1年間をかけて、現地や日本のビジネスパートナー、顧客、投資家を見つけながらビジネスモデルを構築します(上記ビジネス化支援プロセス図参照)。

2018年度にはベトナム、マレーシア、チュニジアでのプロジェクト、2019年度にはベトナム、インドネシア、南アフリカでのプロジェクトのビジネス化支援を実施しました(プロジェクト一覧参照)。その結果、複数のプログラム参加企業が出資して新会社を立ち上げるケース、プログラム参加企業の新規事業としてビジネスを立ち上げるケース、ビジネス化に向けて引き続きフィージビリティの検証を進めることになったケースなどいくつかのパターンの成果が生まれました。

 

 

SDGsの達成にSTIを最大限活用することは、世界的なアジェンダでもあります。このプログラムの実施を支援して、現地の生の課題に基づいた科学技術研究成果はビジネスのリソースとして非常に有効であること、また、長年にわたり日本の研究者が相手国で築いてきた、政府・大学・現地企業などとのネットワークはビジネスモデル構築の鍵となることが明確になりました。一方、途上国を対象としたビジネス立ち上げ資金の確保の難しさも経験しました。

SHIPとしては、このプログラム支援の経験を活かして、引き続き、多くの関係者と連携しながら、「課題発」のビジネスモデルの構築に注力するとともに、インキュベーションステージのビジネスへの投資を拡大する方策を検討していく計画です。

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