[中国] エアコンによる電力消費量及び環境負担の削減

2018年3月19日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:中国 市町村:

関連SDGs

課題・ニーズ

 全世界の電力消費量の17%はエアコンと冷蔵庫の使用によるものであり、更には米国だけでもエアコンから年間1700万トンのCO2が排出されています。エアコン等の冷却システムは技術の発展と共に効率化していますが、依然として多くの電力を使用しており、ピーク時には大きな電力需要をもたらします。さらに、エアコンは温室効果がCO2より何倍も高い代替フロンガスを放出し、その削減は地球温暖化対策には必要不可欠となります。  

 そして、今後は世界中で都市化が進むにつれ各国の中流階級がエアコンを購入することが予想されており、はじめから環境負担の少ないエアコンを導入する事が求められています。特に中国は2016年度の全世界のエアコン販売数の39.7%(約4億個)を占めており、中国の中流階級に商品として魅力的且つ環境負担の少ないエアコンを提供することが重要となります。  

 また、家庭用のエアコンに限らず、世界中のデータセンターでの冷却も同じ課題に直面しています。実際、2015年の全世界の電力消費量の2%はデータセンターの冷却によるものでした。家庭でのエアコン使用だけでなく、企業もデータセンターの冷却をよりコストと環境負担を抑えた方法で行う必要があります。

課題に関する考察・その他

 イタリアのPurix社は太陽光発電で稼働するエアコンを開発。ソーラーパネルに集まる太陽光熱が水滴を作り、その水滴を冷やして活用した冷却システムで室内を冷却する。

 米のAligned Energy社はデータセンターの冷却システムとして、従来の冷たい空気を送るエアコンではなく、データセンターから熱を取り出すシステムを開発している。温かい空気をデータセンターから吸い出し、温かい空気が上に溜まり冷たい空気は下に溜まる性質を活用し、温かい空気をデータセンターの上に送る事で冷たい空気を下に押し出し、データセンターを冷却する。結果、従来の冷却システムより電力消費量を80%、水の消費量を85%削減している。

出典

http://explorer.sustainia.me/markets/keeping-it-cool

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参考資料