[ウガンダ] 不十分なメンタルヘルスケア環境

2018年3月20日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:サハラ以南アフリカ 国:ウガンダ 市町村:グル

関連SDGs

課題・ニーズ

 1962年の独立後も反政府組織が活発に活動したウガンダ北部で、首都のカンパラから車で5時間程度の距離にある都市、グル(Gulu)。ここにあるGulu Regional Referral Hospitalの精神科には医師が1人しかおらず、1日の平均外来患者数50~100人に対して、精神科臨床担当官、看護師、ソーシャルワーカー、カウンセラーなどの医療スタッフの数が不足している。病状が落ち着かない患者に対しては、やむを得ず薬を注射することもある。精神薬も不足しており、入院中は薬が飲めても、退院後は薬を入手できないということも多い。病室も適切ではなく、病状が重い患者を収容する保護室は、入り口が鉄格子でできており、ベッドもトイレもない。

課題に関する考察・その他

 医療スタッフの数や設備が不足していても、医療スタッフの士気は高い。必要と認められた患者に対しては、外来診療だけでなく家庭訪問も行い、家族を含めたケアも提供している。教育施設でのケアも実施しており、スタッフが小学校・中学校を訪問することもある。子ども用の病室の壁には動物の絵が描かれているなどの配慮もある。

 課題があるのは人員数・施設面なので、予算獲得に加えて、少ない人員でいかに効率よく診察を行うことができるか、少ない予算であってもいかに施設の改善を図ることができるかがこの課題を解く鍵となると考えらえる。

出典

「国際開発ジャーナル」2018年3月号(p.26-29)

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参考資料