[ミャンマー] 気候変動による乾燥地帯の人々の慢性的貧困

2018年4月10日に投稿された課題

投稿者:Tomomi ISHIDA

所属:UNDP

場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:ミャンマー 市町村:マグウェ地方

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課題・ニーズ

 ミャンマーの乾燥地帯では、安全な水はとても貴重で、植生も細く、土は乾いて浸食されていて、ここに住む人々は気候変動や環境悪化に対して非常に脆弱な状況に置かれている。 日々の生計を立てることで精いっぱいであり、特に水の確保が大きな課題であり、雨が降らないと何もできない状態にある家庭では、1日$2-3で生活しているところもある。

 マグウェ地方のSin Ka in Chauk Townshipの村では、700人が利用する井戸が1つあるだけで、井戸まで徒歩20分の遠さのうえに200ℓタンクあたり$0.6のコストがかかる。10人以上の家庭では、このコストはとても重荷になっている。ミャンマーの乾燥地帯に住む土地を持たない人々は季節労働者として農業に携わり、農業の仕事がない季節は街に一時的な労働者として移り住む生活をしておる。気候変動による干ばつの影響により慢性的な貧困に陥る構造になってしまっている。

課題に関する考察・その他

 気候変動により、水資源や食料の安定的確保ができずに貧困に陥る状況への対処方法は複数考えられるが、このような状況の人々が気候変動等の変化にもっとも脆弱であるということから、早急な対策が必要である。

 UNDPでは、適応基金の資金とミャンマー天然資源環境保全省の協力の元、乾燥地帯の最も危機にさらされているタウンシップの42,000世帯に対してコミュニティを起点として、コミュニティ主導の方法で水資源の確保と食料不足の逓減への対策を実施している。ミャンマー政府は、干ばつ、洪水や浸食の再発の影響やリスクを減らし、この地域において約250,000人を支援するという野心的な目標を掲げている。

出典

https://stories.undp.org/water-in-myanmars-dry-zone

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