[カンボジア] メコン川を通じて大量のプラスチックごみが海へ 

2018年6月15日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:カンボジア 市町村:

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課題・ニーズ

1950年代に世界でプラスチックが大量生産されるようになってからこれまでの間に83億トンのプラスチックが生産され、そのうち63億トンがゴミとして廃棄されている。プラスチックごみの9割は海に流れ着く。その多くは河川を通じて陸から海へと運ばれている。メコン川は、最もプラスチック汚染がひどい世界10大河川の一つであり、カンボジアのレストランでは、魚介類が入っていた発泡スチロールのくずが道路に飛び散っている。エビが入っていた袋はそのまま捨てられ、通行人も飲み物の容器をポイ捨てする。このようなことが日常的に起こっている。

9割以上の鳥や魚がプラスチックを食べてしまうため、食物連鎖を通じて有害な化学物質が蓄積されている。タンパク質の6割を魚から摂取するカンボジア人にとっては深刻な問題だ。

この世界的問題に対し、各国では少しずつ取り組みが始まっている。ケニア政府はプラスチックの袋の生産、販売、使用が禁止された。バングラデシュ、ルワンダ、中国でもケニアに続こうとする試みがなされている。カンボジアでも規制が変わり、スーパーのレジ袋は有料となった。EUは循環経済行動計画を採択し、2030年までに包装ゴミを75%減量し、全てのプラスチック包装をリサイクルすることを決めた。

課題に関する考察・その他

 プラスチックの代替製品としての素材が求められている。また、漂着したプラスチックごみをリサイクルしてシャンプーボトルとして再生する取り組みがアメリカなどで始まっている。日本では、洗顔料や歯磨き粉などに含まれる小さなプラスチック(マイクロプラスチック)の使用を抑制するため、海岸漂着物処理推進法改正案が成立する見込みであり、プラスチックごみの問題解決につながる技術は国内外を問わず求められている。

出典

https://www.weforum.org/agenda/2018/06/how-to-fight-our-plastic-problem

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参考資料