[ミャンマー] 都市の人口急増に伴う家庭ごみの路上投棄の増加

2018年12月11日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:ミャンマー 市町村:ヤンゴン

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課題・ニーズ

ミャンマーの都市ヤンゴンでは人口の急増につれて家庭ゴミの量が増しており、モラルの無い住民による街路へのゴミ不法廃棄が深刻な問題となっている。

同都市では数年前から取り上げられている問題だが、増える人口とゴミの量に対して対策が追い付いていないのが現状。今年2018年6月には、モンスーンによる豪雨により路上に投棄された大量のゴミが押し流され、排水溝の一ヵ所に集中し水の流れをふさいだため、都市住宅街が浸水被害にあうという事態も起こっている。

同市の環境保護清掃局によれば、近年ヤンゴンで生まれるゴミの量は全体では一日当たり2387トン、住民一人あたり0.6キロの計算となり、10年前の約2倍の量になるとのこと。現在、同市清掃局が回収処理できるゴミの量は一日当たり2057トン。つまり毎日約300トンのごみが回収できないままで、路上や水路に不法投棄されていると見られている。

課題に関する考察・その他

旧首都のヤンゴンは19世紀後半に英植民地政府が整備した街で、イギリスが他の東南アジア植民地でも用いた都市計画法「ガーデンシティ構想」で造成された歴史がある。碁盤目状に道路を張り巡らせた中心部を、自然の地形を生かした緑あふれる住宅街が囲むという形式。中心部となるダウンタウンには南北に走る道路沿いに4、5階建ての集合住宅が並び、裏には井戸や下水設備などを集中させた共有バックヤードが備わっている。これらのバックヤードスペースを公園や屋外ギャラリーなどの公共スペースとして活用し、モラルの無い「ゴミ捨て」行為を自制させようとするプロジェクトを進めるNPO団体もあるが、短期的には成功しても、長期的に住民の意識付けをするのはむずかしく、家庭ゴミを減らす、または安易に捨てさせないための根本的な解決策が求められている。

出典

https://www.mmtimes.com/news/mountain-rubbish-climb-yangons-alleys.html

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参考資料