[メキシコ] 人口過密都市から追い出された貧困層の劣悪な住環境

2019年2月15日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:中南米 国:メキシコ 市町村:メキシコシティ

関連SDGs

課題・ニーズ

メキシコの首都メキシコシティでは人口過密により土地価格が高騰し、収入の低い貧困層の人々は街を出ざるを得ない状況となっている。

国の都市計画に則った圏内の住宅地に住居を構えられない彼らは、郊外に出ていかざるを得ない。例えば同国政府の定義で「都市計画対象外」地区にあたるラ・クエスタには2000年以降、そうした貧困層の住民が増え続けている。しかし、そのような地域に上下水道や電気などのインフラが整備されることはない。特にその地区には地下に石油パイプラインも通っており安易に地下を掘って工事をするということもできない。

また、住居自体も自らの手で廃材や段ボールを用いて作った非常に簡素で脆弱な家屋であり、住まいとしての基本的な設備や空間条件を満たしていないものが多い。

また、貧困層は同居する家族の人数が多い傾向があるが、まともな住宅建材なしには大きな建物は作れず、極めて狭小なスペースを大人数で共有しなければならず、精神衛生的な害も受けやすい環境となっている。なお1部屋に2人以上で住むメキシコ国民は約3400万人にも上ると言われており、都市ではその比率が更に高い。

簡素な作りで、なおかる極狭小スペースでの大家族の生活は、家族一人一人のプライバシーを保つこともできず、互いにストレスを抱え、フラストレーションを為、子供たちの家出や放蕩を招き、ひいては非行に走らせる要因にもなりかねない。

都市部に住む低所得層が健康的な生活を送るための最低限の条件を備えた住環境が求められている。

課題に関する考察・その他

出典

https://www.bbc.com/news/world-asia-india-46191589

関連サイト

参考資料