2017.2.15 SHIPニュースレター [Vol.2] 第1回SHIPディスカバリープログラム【導入編】を開催しました!

SHIPコミュニティメンバー、プログラムご参加者、そして関係者の皆さま、こんにちは。SHIP事務局より第2回のニュースレターをお届けします。昨年12月に本格稼動したSHIPのエコシステムは確実に拡大しており、コミュニティメンバーとなって頂いた方は、160名を超ました。
また、プログラムの提供も開始し、2月2日には、はじめての「ディスカバリープログラム(導入編)」を開催しました。今月末には「ディスカバリープログラム(テーマ別)」も始まります。皆様とともにビジネスによるSDGs達成をめざして、SHIPはますます加速していきます。SHIPについてのご意見・ご要望をぜひ事務局宛にお寄せ下さい。

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SHIPの活動Update!

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第1回SHIPディスカバリープログラム【導入編】を開催しました!

2月2日に、第1回SHIPディスカバリープログラム【導入編】をSHIP事務局のJINオフィスにて開催しました。合計で5社12名の方が参加し、3つのグループに分かれてSDGs全体を俯瞰し、SDGsとビジネスの接点を見つけながら、新しいビジネス機会についてディスカッションしました。

<プログラムの流れ>
SDGs策定の背景を知る
SDGs達成のために何故イノベーションが必要かを理解する
SDGsの中身を知る
SDGsの中からビジネスに関係するものを見つける
ビジネス関係するSDGsの課題を構造化する
SDGsの達成に繋がるビジネス機会を見つける

<参加者の声より>
■ SDGsは自社のビジネスとは少し遠いイメージがあり、できることが限られていると思っていたが、かなり発想が広がって面白かった。
■ 新しいビジネスモデルの提案といってもどこから手を付けてよいか分からなかったので、17の目標と駆動目標というキーワードを知り、自社で何かできる機会の可能性を感じた。
■ 具体的に考える方法、様々な方の視点を得られた。また、社会課題をビジネスで解く場合、同じような構造、おさえるべきキーパトナーなど、あるルールがあるように感じ、ビジネスのヒントを得られた。

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「途上国ビジネス成功の条件~SDGsをビジネスチャンスに~」セミナー(UNDP共催)で SHIPを紹介しました!

2月1日(東京)と2月6日(大阪)にJICAが開催したセミナー「途上国ビジネス成功の条件~SDGsをビジネスチャンスに~」(UNDPほか共催)に近藤哲生国連開発計画(UNDP)駐日代表(大阪会場は青柳仁士副代表補)が登壇し、SHIPについて紹介しました。
両日共にイベントには定員を上回る応募があり、満員の会場の中、専門家の為の行動目標であったミレニアム開発目標(MDGs)の時代から全ての人の達成目標である持続可能な開発目標(SDGs)の時代へと変わり、民間企業がSDGsに関与することの重要性を訴えました。イベントに出席された企業関係者の皆様のSHIPへの関心の高さやSDGsをビジネスとして取り込む潮流を感じるイベントとなりました。

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『国際開発ジャーナル』2017年2月号掲載

イノベーションがカギ「SHIPエコシステム」で目標達成へ

一般社団法人Japan Innovation Network
専務理事 イノベーション加速支援グループ長 西口 尚宏

日本企業のDNA
「日本企業の持続可能な開発目標(SDGs)への関心は高いか」と、海外の関係者からしばしば尋ねられる。そのたびに筆者は「非常に高い。そもそも日本企業のDNAには、400年も前からSDGsと相通じる『三方良し』の精神が組み込まれており、持続可能な社会を創るために自らの役割を強く意識してきたのだ」と答える。 「三方良し」とは、「売り手良し、買い手良し、世間良し」を重視した近江商人の心得だ。こうした精神を受け継いだ日本企業は、今世紀に入って欧米でCSRが声高に議論されるはるか前から、自社のビジネスでいかに地域や社会に貢献するかを熱心に考えてきた。
 昨年7月に来日した、国連開発計画(UNDP)のマグディ・マルティネス・ソリマン政策・プログラム支援局長は、「三方良し」という言葉を聞き、「“Win-Win-Win”の関係だ!」と表現した。その通りである。同局長はまた、「国際開発がQuantity(量)からQuality(質)に移る時、民間企業のノウハウが必要になる」とも指摘した。量から質に移るとは、結果志向で、より効果が高くスピード感がある持続可能な開発を行えるかが問われるということだ。ここに、イノベーションの必要性が生まれる。 
 実際、「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」の文書にも、「民間企業の活動・投資・イノベーションは、生産性および包摂的な経済成長と雇用創出を生み出していく上での重要なカギである。(中略)われわれは、こうした民間セクターに対し、持続可能な開発における課題解決のための創造性とイノベーションを発揮することを求める」とある。イノベーションこそ、SDGs達成のカギだ。(続きは誌面をご覧下さい)


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プログラム開催のご案内
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第2回SHIPディスカバリープログラム【導入編】を開催!

SHIPでは、月に1回のペースで、「SHIPディスカバリープログラム【導入編】」を開催しています。SDGsが掲げる17のゴールと169のターゲットについての理解を深めてビジネスとの接点を探り、自社が解決すべきSDGsや課題を発見し、ビジネスでどう解決していくかのヒントを得て頂くためのプログラムです。皆さまのご参加をお待ちしております。

■ 日時:2017年2月28日(火)13:00-18:00
■ 場所:一般社団法人Japan Innovation Network (JIN) オフィス
    (東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー8階)
■ 参加者:15名程度 
■ ファシリテーター/スピーカー:
一般社団法人Japan Innovation Network専務理事 西口尚宏
国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所 副代表補・上席広報官 青柳仁士
■ 参加費:27,000円 (税込)
■ 申込方法:以下のサイトより、参加費をお支払いの上、お申込みください。
http://peatix.com/event/232157


[開催予告] 第3回についても、お申し込み頂けます。各回同じ内容です。
第3回 3月23日(木)13:00-18:00 @JINオフィス http://peatix.com/event/232160

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無料セミナー「SDGsと事業戦略」(ブレーンセンター主催)


株式会社ブレーンセンター主催のセミナー「SDGsと事業戦略 -統合報告の優良事例とともに-」にSHIP事務局の小原が登壇し、SHIPを軸としたイノベーション創出についてお話しします。このセミナーでは、国際協力機構(JICA)から、SDGs採択の背景や日本政府の方針を踏まえたSDGs達成に向けたJICAの役割、また「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」から生まれ変わった「途上国の課題解決型ビジネス(SDGsビジネス)調査」についての紹介、さらに、ブレーンセンター社から、SDGsに関するレポーティング先進事例の紹介もあります。

日時:3月9日(木)16:00-18:00(15:30開場)
場所:TAM COWORKING TOKYO 1階
   (東京都千代田区神田小川町3-28-9 三東ビル)
    http://www.tam-tam.co.jp/about/outline.html
   
主催:株式会社ブレーンセンター(http://braincenter.co.jp/
参加対象部門:経営企画、IR、CSR、海外市場開拓、新規事業開拓、R&Dなど
       (制作会社、コンサルティング会社はお断りしています)
プログラム:
1.「SDGsとグローバルパートナーシップ」
JICA 企画部参事役 SDGs推進班 紺屋健一氏

2.「SDGsとイノベーション」
JIN シニアマネージャー 小原愛

3.「SDGsに関するレポーティングの先進事例」
ブレーンセンター 取締役中村佳正氏

SHIPコミュニティーメンバー・会員・プログラムご参加者も、このセミナーにご参加頂けますので、ご希望の方は、「株式会社ブレーンセンター セミナー事務局」(seminar@braincenter.co.jp)宛に、セミナー名とご参加者の所属・肩書・氏名・電話番号、またSHIPのメンバー・会員・プログラムご参加者であることを記載の上、メールでお申込み下さい(先着30名)


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「SDGs×ビジネス」コラム
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ユニリーバ最高責任者ポール・ポールマン氏 自社ホームページでSDGsの重要性語る


SDGsをイノベーションの機会とするには、トップのコミットメントが必要不可欠です。それは、SDGsに限らず、イノベーションを既存企業から興すには、経営者自らがその舵を取ることが重要です。トップが自らSDGsを企業戦略として認識し、それを対外発信している例として、ユニリーバを今回ご紹介します。

Photo:ユニリーバ・ジャパン

SDGsを企業戦略に結びつけて、トップがSDGsの達成に向けてコミットメントを示すグローバル企業が増えています。その代表的な例がユニリーバです。ユニリーバは、SDGsの前身ミレニアム開発目標(MDGs)の時代から、本業を通じた社会貢献について、積極的に取り組みを展開してきました。その活動は、本業おけるブランディングもさることながら、ユニリーバ自身のマーケットの拡大に寄与してきたと言えます。企業がサステナブルナビジネスを続けるには、貧困や気候変動と向き合うことが重要だと、ユニリーバ最高経営責任者のポール・ポールマン氏は語ります。

”私たちが掲げている目標の多くは、SDGsの目標と合致しています。ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)の導入から6年目を迎え、サステナビリティが成長を加速させることも分かってきました。USLPは、コストを削減し、イノベーションを生み、優秀な人材の採用・維持にも貢献しています。

ユニリーバの目標、そしてSDGsは、世界規模の問題に体系的に取り組むことによってのみ達成することができます。体系的な変化は、多くの人々が力を合わせることでしか実現できません。このビジョンに向かって変化を加速させることは、産業界、政府、市民社会のためになります。行動を起こす人々の前には非常に大きな機会が広がっています。結局のところ、貧困や気候変動から逃げきれるビジネスは存在しないのです。”

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キャスター国谷裕子さん、「SDGsを広めたい」


NHK総合「クローズアップ現代」を担当された国谷裕子さんが、朝日新聞デジタルとのコラボレーションで、SDGsについてのサイトに出演されています。地球を維持していくためにSDGsという「新しいものさし」を使いこなし、一人ひとりの認識を変えていかなければならないと国谷さんは語ります。SDGsについての情報発信と共有が必要で、ご自身もSDGsを広めたいとインタビューに答えています。

「SDGs|国谷裕子さんと考える」のサイトは こちら

Photo: 朝日新聞DIGITAL

2017.2.1 『国際開発ジャーナル』2月号へ寄稿記事が掲載されました。

SDGsの時代 イノベーションがカギ 「SHIPエコシステム」で目標達成へ 日本企業のDNA  

「日本企業の持続可能な開発目 標(SDGs)への関心は高いか」 と、海外の関係者からしばしば尋 ねられる。そのたびに筆者は「非 常に高い。そもそも日本企業の DNAには、400年も前からSDGs と相通じる『三方良し』の精神が 組み込まれており、持続可能な社 会を創るために自らの役割を強く 意識してきたのだ」と答える。  
「三方良し」とは、「売り手良 し、買い手良し、世間良し」を重 視した近江商人の心得だ。こうし た精神を受け継いだ日本企業は、 今世紀に入って欧米でCSRが声 高に議論されるはるか前から、自 社のビジネスでいかに地域や社会 に貢献するかを熱心に考えてきた。  
昨年7月に来日した、国連開発 計画(UNDP)のマグディ・マル ティネス・ソリマン政策・プログ ラム支援局長は、「三方良し」とい う言葉を聞き、「“Win-Win-Win” の関係だ!」と表現した。その通り である。同局長はまた、「国際開 発がQuantity(量)からQuality (質)に移る時、民間企業のノウ ハウが必要になる」とも指摘した。 量から質に移るとは、結果志向で、 より効果が高くスピード感がある 持続可能な開発を行えるかが問わ れるということだ。ここに、イノ ベーションの必要性が生まれる。  
実際、「持続可能な開発のため の 2030 アジェンダ」の文書にも、「民間企業の活動・投資・イノベ ーションは、生産性および包摂的 な経済成長と雇用創出を生み出し ていく上での重要なカギである。(中略)われわれは、こうした民 間セクターに対し、持続可能な開 発における課題解決のための創造 性とイノベーションを発揮するこ とを求める」とある。イノベーシ ョンこそ、SDGs達成のカギだ。

「価値起点」への変化  
私が専務理事を務める(一社) Japan Innovation Network (JIN)は、企業におけるイノベ ーション活動を、
①システマティ ックなイノベーション経営の必要 性に関する経営層の理解促進
② 社員向けのアクセラレーション (加速支援)プログラムの設計と 共同運営による成果追求
③社会 課題へのソリューションを提供す るイノベーション・プラットフォ ームの構築・運営
などを通じて推進している。
かつて「技術起点」であったイノベーション活動は、近年、「価値起点」のイノベーション活動へ と大きく変化を遂げている。これ はつまり、新しい技術を生み出す ことを目的とすることから一歩進 んで、その技術が顧客や社会に生 み出す価値の方を目的にするよう になったということだ。  
その中で、企業が持続的に成長 するためには、既存の事業モデル を安定的に稼動させることと、新 事業創造のエコシステム(生態系)を構築することの二本立てで 成長を追求していくことが必要だ。  
新事業を創造する際のエコシステムは、経営者や事業創造人材・ チーム、加速支援者、社内システム、社内インフラから構成される。
これらが相互に作用し合うことで、 試行錯誤を続けながら、生態系のように新しいアイデアが生み出さ れ、実行に移され続ける。
これがイノベーション活動の本質だ。

日本発・世界初の取り組み  
SDGsの17の目標をイノベーシ ョンの大目的とし、169のターゲ ットをそこに向かって進むための 駆動目標に据えて、個々の企業が 取り組むことが、SDGs達成に向 けた民間セクターの役割だ。  
その上で、そのような企業を核 として、SDGs達成を担う世界各 国の企業以外のステークホルダー も巻き込んだエコシステムを構築 し、そこから起こるイノベーショ ンでSDGs達成をさらに力強く推し進めていこうと、JINと国連開 発計画(UNDP)は考えた。  
そうして両者が昨年7月に設立 したのが、「SDGs Holistic Innovation Platform」(SHIP)で ある。これは、日本の民間企業や 各国の政府、開発援助機関、金融 機関、イノベーションハブ、スタ ートアップ企業、NGO、留学生 コミュニティー、大学、メディア、 経済団体、専門家と共に、イノベ ーションによってSDGsを達成す るためのエコシステムを構築する プラットフォームだ。  
BOPビジネスやインクルーシ ブビジネス促進のためのプラット フォームは多く存在するが、 SHIPの特徴は「イノベーショ ン」が軸となることである。  
これまでそれぞれの企業が独自 に開発してきたBOPビジネスや インクルーシブビジネスのモデル に「イノベーションを起こす手 法」を取り入れ、SHIPエコシス テムの参加者がそれぞれのノウハ ウと知恵と技術を持ち寄り、相互 に作用し合う。それによって、各 社だけでは実現できなかった持続 可能な社会を実現するビジネスを 創り出すことが可能になるととも に、他のエコシステム参加者も SDGsという社会全体の目標達成 に寄与することが可能になるのだ。  
このような取り組みは、まだ世 界には見当たらない。「日本発」 のユニークなプラットフォームだと言える。
メンバーの募集を開始  昨年12月に日本を訪問した UNDP のヘレン・クラーク総裁 は、SHIPの発足に歓迎の意を示 し、「SHIP を通じて世界各国の UNDP事務所やステークホルダ ーが日本企業とつながり、SDGs の実現に向けたビジネス活動が加 速することを望む」と語った。  
そして今、「このような社会共 通の目標を求めていた。これを経 営戦略に盛り込み、イノベーショ ンを通じてSDGsを達成した い」と、日本企業のSHIPに対す る関心の高まりを強く感じている。  
特に、SHIPでは、JINと UNDPが協働することによって 「イノベーション」と「国際開発」が掛け合わさった。すなわち、 各企業の中で新規事業の開発を担 っている経営企画やR&D、イノベーション推進担当などの部署と、 社会貢献や渉外を担ってきた CSRや環境、広報などの部署と の融合が起こり始めている。
SDGsを共通言語に、新たな協働 が起こっているのだ。  
JINとUNDPは昨年末、SHIP の趣旨に賛同する法人・個人から 成る「SHIPコミュニティメンバ ー」の募集を開始すると同時に、 SDGsと自社ビジネスの接点を探 り、SDGs達成に貢献するビジネ スモデルを作り出すための企業向 けプログラムの提供を開始した。  
さらに、「SHIPデジタルプラ ットフォーム」の構築も進めてお り、今春には、SDGsの実現に向 け、さまざまな課題やニーズの「生情報」を世界中から収集して SHIP会員企業に提供し、これら の企業のビジネスモデル構築に活 用していくことにしている。  

われわれは、SHIPこそが SDGsを達成するという最終港に、ともに向かって協働する仲間を広げ、力強い航海を続けることを可能にしてくれると確信している。