[アフリカ] サヘル及びサハラ以南地域で加速する気温上昇と頻発する干ばつ

サヘル地域とは、サハラ砂漠の南縁5000kmに広がる地域を指し、その範囲はチャド、カメルーン、ニジェール、ナイジェリア、ブルキナファソ、ガンビア、ギニア、マリ、モーリタニア、セネガルの10ヵ国にまたがる広大な領域である。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、サヘル地域における気温上昇は、世界の平均の約1.5倍のスピードで進んでいるという。また干ばつは、かつて10年に1度だったものが、今は2年に1度という高い頻度で起こるようになっている。

特に、効率的な水管理や緑地化などの対策が求められている。また、そうした事業を推進するためのエネルギーとして電力が重要であるが、当該地域の電力へのアクセスは、わずか31%程度となっている。クリーンで安定的に供給される電力は最低限必要とされる設備だ。

世界銀行は、サヘル地域を含むサハラ以南アフリカの地域について、気候変動の影響で2050年までに、8500万人の人々が移住を余儀なくされると発表した。

気候変動に伴う干ばつやそれに派生して起こる深刻な社会課題に対する的確なソリューションが今求められている。

[インドネシア] 都市の地盤沈下進行と更に悪化する洪水被害

インドネシア首都ジャカルタとその周辺で2019年大晦日に発生した大洪水。1月8日のTIME紙報道によれば、死者66人にまで達する大災害となっている。

https://time.com/5761097/jakarta-indonesia-floods/

”ASEAN人道支援センター(AHA)発表によると「ジャカルタと西ジャワとバンテンの3州では地滑りと鉄砲水により、36,000人以上が避難。2013年、29人の犠牲者が出た当時「史上最悪」といわれた大洪水を、更に上回る規模の被害となっている。専門家は、急速に進む都市ジャカルタの地盤沈下が、気候変動による洪水被害を更に拍車をかけているという。また、洪水被害によって、これらの国々が抱える貧富の差を更に拡大させる恐れもあるという。

また地元のメディアあるTempo.Coによると、この異常な降雨により地盤が緩んだことによって発生した地滑りと鉄砲水が、バンテンのLebak地区の住民約17,200人の生活に大きな影響を与えている。警察発表の情報では、16のモスクが洪水によって損壊とされている。”

この気候変動によるとみられる水害の頻発に対して、更に被害を大きくしているのがジャカルタの深刻な地盤沈下である。TIME紙の同記事によればー

”世界銀行によると、北ジャカルタの一部の地域は年間で6〜10インチ(20-30センチ)も地盤沈下しており、2025年までには、最大海面下16フィートにまで下がる危険性があるという。”

 近年、急速に発展し、急激な人口増加となっているジャカルタ。その都市が水没する原因は主に2つの要素があるといわれている。一つは、市民による地下水の違法汲み上げの結果により引き起こされた地層内の空洞化。そして、もう一つは、地球温暖化による海面上昇である。

ジャカルタは漁港都市として海抜の低い湿地帯上につくられ、発展した街であり、地盤も弱い。その上、上下水道のインフラ整備が急激な人口増加に追い付かず、水道インフラの整備がなされていない。生活水の急激な需要増に都市インフラが追い付いていないため、住民による地下水の違法取水が横行しているのだ。そうした生活基盤の整備の遅れが、地下の空洞化を進行させている直接の原因と言われている。

多くの支援組織や援助国からの指摘を受け、インドネシア政府は、ジャカルタ市内の水道インフラの整備や、洪水対策のための巨大な防潮堤の建設を進めているが、今年1月に起こった被害は、首都ジャカルタの都市としての機能崩壊が相当なレベルで進んでいることを表している。

都市の水道インフラの不整備や、気候変動による災害の影響を最小限に食い止めるための施策が喫緊で求められている。

 

2020.2.4 【開催中止】2/25 SDGsビジネスプログラム【導入編】SDGsとビジネスの接点を探る

【開催中止】SDGsビジネスプログラム【導⼊編】

SHIPでは、SDGsを起点にビジネス機会を探索する各種プログラムを開催しています。そのなかで「SDGsビジネスプログラム【導入編】」 は、SDGsの17ゴールと169ターゲットを俯瞰し、SDGs起点でイノベーションを興しながらビジネスをどう創出していくかを探るプログラムです。

SDGsとビジネスの関わりについて理解し、自社ビジネスとSDGsの接点を探りたい、そしてSDGsを起点にビジネス機会を探索したいという皆さまの参加をお待ちしています。

【開催中止となりました】<SDGsビジネスプログラム【導⼊編】>
⽇時: 2月25日(火)19:00-21:00(+ネットワーキング30分程度)
       ※受付18:45~
場所: Japan Innovation Networkオフィス内 オープンスペース
    (千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー8階)
参加費: 4,000円 +消費税10%

申込み:http://ship.peatix.com/

アジェンダ:
 1.インプット (40分間)
  ・SDGs達成に向けたUNDPの民間連携策
  ・イノベーションとは?イノベーションを興すプロセス
  ・SDGsはなぜイノベーションの機会か?
 2.ワークショップ(80分間)
  ・SDGsの17ゴールと169ターゲットを俯瞰する
  ・SDGsから解くべき課題を抽出する
  ・課題を解決するビジネスソリューションを考える
  +30分間のネットワーキング - 軽食と飲み物を囲んで

◎キャンセル及び振替えについて:
・キャンセルをご希望の場合は、必ず開催日前日の午前中までに下記
 お問合せ先までメールでご連絡下さい。これ以降の欠席のご連絡、ま
 たはご連絡なしでの欠席については、参加費の返金は致しかねますこ
 とをご了承下さい。
・参加費の次回以降参加への振替え、または代理の方の出席は可能です。
・上記の締切までにキャンセルの連絡を頂いた方で、Peatixで支払済、
 かつ次回への振替えも代理出席も希望されず、参加費の返金のみ希望
 される場合は、Peatix手数料(315円)と振込手数料(ご指定の金融
 機関により異なる。数百円程度)を差し引いた金額を返金させて頂き
 ます。
 ※いずれの場合も下記のお問合せ先までメールにてご連絡ください

<その他>
・プログラム当日、 事務局が会場の様子を写真に撮らせて頂きますが、
 ご了承下さいますようお願いいたします。写真はSHIPの活動を紹介す
 る⽬的でHPまたはFacebook等で使⽤させて頂きます。

<お問合せ先>
 SHIP事務局(Japan Innovation Network内)担当:秋山
 メールアドレス:ship@ji-network.org

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